リーズナブルなすっきり辛口、ミュスカデの特徴

日々の勉強記録

はじめに

今回は比較的リーズナブルですっきり辛口の、暑い季節にぴったりの白ワイン品種ミュスカデについて勉強していこうと思う。

ミュスカデとは

基本情報

ミュスカデとは白ワインのブドウ品種。
また、ロワールのペイ・ナンテ地区のAOCとして認定されている。
ミュスカ、ミュスカデルと似た名前の品種があるが別物。

種類白ブドウ
主要産地ロワール地方(フランス)
香りグレープフルーツなどのフレッシュな柑橘系の香り
味わい爽やか 溌剌とした酸味
シノニムムロン・ド・ブルゴーニュ
ミュスカデ

ブルゴーニュを起源とする品種。
ロワール川河口付近のペイ・ナンテ地区で主に栽培されている。

ロワール

特徴

生き生きとした酸があり、辛口で軽い飲み口が特徴。
シャブリに味わいが似ていると言われるが、価格はリーズナブル。
価格、味ともにピンキリだが、良い生産者を見つけることができれば、掘り出し物を見つけられるかもしれない。


幅広い料理に合わせやすく、リーズナブルでスーパーなどに置かれていることもあり、普段飲みのデイリーワインとしてもおすすめ。
そして、暑い季節にはキンキンに冷やして飲むのもおすすめ。

ミュスカデと合う料理

酸味やフレッシュさがあるので、鮮魚のカルパッチョやセヴィーチェなど魚介、魚料理と合わせるのがおすすめ。
シャブリと味わいが似ていると言われることからも、特に牡蛎との相性は抜群。

また、和食との相性も良いとされるので、秋刀魚や鯖の塩焼き、炊き込みご飯、寿司など素材を活かしたシンプルな味付けの料理にも合う。
シュルリー製法で造られているものは、だしとの相性も良い。

チーズだったらあっさりめの癖のないものを選ぶと良い。

実際に私も鯖の塩焼きと合わせてみたが、シンプルな鯖の塩味、脂をミュスカデの酸がさっぱりと引き立て、生臭さが目立ったりはせずおいしく合わせられた。レモンや大根おろしと合わせるのも良い。

魚介、シンプル、酸味、だし。この辺りをキーワードに料理を合わせてみよう。

AOC

ミュスカデと名の付くAOCは4種類ある。
もともとはミュスカデ1つだったが、テロワール毎に4つに分類された。

品種名がそのままAOCという珍しいパターンである。
※基本的にフランスでは土地名がAOCとなる。

  • ミュスカデ
  • ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ
  • ミュスカデ・コトー・ド・ラ・ロワール
  • ミュスカデ・コート・ド・グランリュー

ミュスカデが幅広く多くの村を包括している。
しかし、ミュスカデに属するAOCのほとんどが、3つのAOCのどれかに属することが多いので単にミュスカデと名乗るAOCは多くはない。

発酵後、収穫翌年の3月1日まで澱とともに熟成させると、シュール・リーと表記をすることができる。
その場合表記しない場合に比べて、様々な規定が厳しくなる。

ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌが面積、収穫量ともに最大で最もよく知られている。
活き活きとした酸味があり飲みやすい。

ミュスカデはシンプルでブドウ本来の味を楽しめる。

ミュスカデ・コトー・ド・ラ・ロワールは最小のAOCで、酸味が少し強めとされる。

ミュスカデ・コート・ド・グランリューは1994年認定と比較的新しい。豊富なミネラルが特徴。

シュール・リー

ミュスカデを飲むうえで欠かせないのがシュール・リーである。
発酵後の白ワインを澱の上で熟成させる製法のこと。

通常の白ワインは発酵後にすぐに澱を取り除く。
あえて澱と一緒に熟成させることによって、酵母由来の風味や旨味を与えられる。

ロワール発祥の醸造法だが、世界中で取り入れられていて、日本の甲州にもシュール・リーで作られるものが多い。

ワインに起こる変化


・外観は淡い色合いになる。
・微発砲していることもある。
・香りは爽やかでフレッシュになる。
・渋みは少なくなる。

外観の変化

白ワインが褐色化していくのは、樽由来のポリフェノールの影響。
澱と熟成することによって発生する多糖類などがポリフェノールを吸着することによって、ワイン中のポリフェノールが少なくなり、樽熟成されたワインに比べて色が淡くなる。

微発砲

微発砲は、シュール・リーの際に発酵を終えていない酵母が混じっているために起こる。
アルコール発酵とは、糖を分解してアルコールと炭酸ガスを発生させるメカニズム。
したがって発酵を終えていない酵母が再発酵してわずかな炭酸が発生し、微発砲に仕上がる。

とはいえ、微発砲が見られないワインも多い。
微発砲していたとしても、ペティヤンなどのようにしっかり炭酸を感じるものではなく、わずかに気泡が見え、飲むと少しピリッと感じる程度である。

香り


基本的に澱と接触し続けていると、還元臭が発生する。


シュール・リーの場合は澱を攪拌する工程があるので、還元臭の原因となるものが均一化され、減少するので発生しなくなる。
攪拌によって酵母から発生するアミノ酸が、様々な成分と反応して新しいフレーバーが発生し、爽やかでフレッシュな香りをを持つようになる。


さらには、樽由来のバニリンなどの香気成分は酵母がアルコールへと代謝するので木の香りも抑えられる。

味わい

ポリフェノールが少なくなることによってタンニンを感じづらくなる。


ミュスカデ自体は溌剌とした酸とすっきりとした辛口。
シュール・リーで製造することによってコクを生み出し、すっきりした味わいに奥深さと旨味を与えていく。

似ている名前、ミュスカ、ミュスカデ、ミュスカデル

ミュスカデには似ている名前の品種がある。

ミュスカ、ミュスカデ、ミュスカデルの3種類。
なんだか英語の活用のようで、名前は似ているが、全くの別品種である。

ミュスカ

ミュスカは世界中で栽培されている白ブドウ。
マスカットオブアレキサンドリアという別名もある。
日本ではマスカットとして知られている品種だ。
イタリアではモスカート。スペインではモスカテルなど、様々な名前がある。

辛口から甘口まで幅広いワインが作られ、芳香性が高く甘い香りと華やかさが特徴。
みずみずしく爽やかでフルーティーなワインが多く、早飲みタイプのワインが多い。

ミュスカデル

ミュスカデルはボルドーやオーストラリアで主に栽培される。
単一品種でワインが作られることは少なく、補助品種として他の品種とブレンドされる。
例えばボルドーでは、ソーヴィニョンブランやセミヨンとブレンドされボルドー・ブランとして作られる。
貴腐菌を纏うと貴腐ワインとしてブレンドされることもある。

まとめ

ミュスカデは主にロワールで栽培される、すっきり、きりっとした酸が特徴の白ワイン品種。
シュール・リーで旨味やコクを加える。
魚介や和食との相性が良い。

シャルドネやリースリングなどに比べメジャーな品種ではないが、魅力的な品種。
リーズナブルにすっきりとした辛口を探している際には、ぜひミュスカデを選んでみると良い。



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